ドール哲学【17】:ミニマックス功利主義

なぜ「低価格でドールを楽しむ」必要があるのかを答えます。
今回の主題は「お金は必要な時に、必要な分だけあれば良い」です。

皆さまは趣味にお金をどれぐらい使いますか? 経済的理由から私のように極力お金を使わないでドールを楽しむ人もいると思いますが、中にはドールに多額の費用をかけている人もいるでしょう。1/6ドールならまだしも、1/3ドールともなると発生する費用は1万円台を超えることは想像に難くありません。そんな多額の費用を出しても所持したくなるドールは非常に魅力的で、1/6ドールしか所有していない私も、他のブログを見ながら「いいなぁ、欲しいなぁ」と指を咥えています。個人的にはリアル調よりもアニメ調のDDが好きで、常々1/6で再現できないものかと考えています。

正直なところ、社会人となった今、5万円台のDDを買おうと思えば買える程度のお金は所有しています。独身ではないので気軽にお金を使うことは出来ませんが、それでも借金があるわけでもありませんし、妻の許しさえあれば購入することは出来るでしょう。しかしながら親からの教育の賜物なのか、そもそもの性格に起因しているのか、私は余程の所有欲が出ない限りは購入しないでしょう。なぜならドールが無くても不幸にはならないからです。つまりドールが無くても日常生活に支障は出ないからです。

私は基本的にあまりお金を使いません。その理由として、私の人生観において「ミニマックス(Mini-max)功利主義」の立場を取っているためです。幸福の度合いを数値化し、計算によって増減を判断する立場を功利主義といいます。「最大多数の最大幸福」という言葉は有名で、功利主義の原点とも言われています。「最も多くの人が、最大の幸福を得るように行動せよ」という原理は、多くの場面で判断基準の一つとして活用できるでしょう。しかし私は同じ功利主義でも全く逆の考え方をします。「最も多くの人が、最小の不幸を得るように行動せよ」という立場です。つまり「最大多数の最大幸福」に対して「最大多数の最小不幸」と言えます。根底は同じでも、その理論から導き出される帰結は全く異なるものとなります。

今回の「高額のドールを所有する」という趣味の事例に説明します。思考実験として、今回検討する対象は一人とします。よって「最大多数の」という文言は問題視しません。なぜなら趣味は基本自分一人のために行う行為だからです。次に高額なドールを所有することによる結果を考察します。高額なドールを購入することにより、私の幸福度は増すことでしょう。そして同時にドールを所有するために高額な費用を支払います。ただし、いくら高額と言っても『現在の』生活に支障が出る費用ではありません。よって高額なドールを購入することによって、高額な費用を払うという不幸を差し引いても、『その時点』での幸福度は確実に増すことでしょう。ならば「最大幸福」に基づいて私はドールを購入するべきなのです。

しかしながら「ミニマックス功利主義」の立場からだと異なる結論となります。ここで注目するべきことは「不幸の総量」です。ドールを購入することにより、確かに幸福は増大することでしょう。しかし、その裏で費用を支払うという不幸は確実に発生しています。つい幸福ばかりに目が行きがちですが、この事実は決して看過してはいけません。確かに『現在の』生活に支障が出るわけではありません。それでもお金を失うという不幸は発生しているのは間違いありません。高額なドールさえ購入しなければ、確かに幸福は増大しないでしょうが、お金が減らないので不幸も発生しません。当然ですが、現状ドールそのものを所有していないのですから、高額なドールを購入しないと生活水準が下がり、不幸が増大するというわけではありません。ならば「最小不幸」に基づいて私はドールを購入するべきではないのです。

この「ミニマックス功利主義」において、背景にある無意識として「将来への不安=不景気」があります。将来においてお金が安定的に入手できるのであれば、費用を出す一時的な不幸を取り戻すことは容易でしょう。しかし将来における不安が多い場合、万が一のことを考えて、最小不幸になるために、人は貯金を行うのです。また幸福の計算を行うにあたり、その行為の結果の瞬間だけを捉えて判断を行うのは間違いです。その後の将来に渡り、どのような影響があるか、総合的に判断する必要があります。将来が不安定だからこそ、人は不幸を最小にするように行動するのです。

以上、二つの功利主義の立場を紹介しました。私個人としては「ミニマックス功利主義」の立場のもと、高額なドールを欲しいと思っていても購入していない現状があります。ただし自分の欲望が強くなってしまうと、購入してしまうかも知れません。またきっと1万円を切るぐらいの出来の良いDDなら即買いしそうですが、これはまた別のお話し。

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Category: オリジナルドール(アイペイント)
Published on: Tue,  22 2016 19:03
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